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21世紀COEプログラム:被災地で聞いた生の声
平成16年台風23号被災地保健師の1年後の振り返り ■被災3ヶ国への初動調査の実施
パキスタン地震時の被災者受け入れ病院の体験と対処 
インドネシアにおける1年後調査報告の概要
タイにおける1年後調査報告の概要 ■スリランカにおける1年後調査報告の概要
延岡市竜巻災害による健康問題の現状
宮崎県の台風14号−水害から生じる健康ニーズには何があるのか?−
福岡西方沖地震の初動調査−自治会や住民を主体とした仮設への転居−

平成16年台風23号被災地保健師の1年後の振り返り
 

平成16年、日本各地に被害の傷跡をのこした台風23号は、兵庫県北部但馬地域でも、円山川の堤防決壊に伴い旧豊岡市の大半が水没し、旧出石町や養父市など隣接する2市5町あわせて、床上浸水580世帯、全壊334世帯、死者9名という被害をもたらした。旧豊岡市では保健師の拠点である保健センターも浸水し、一時職員が孤立する事態も起こった。また養父市では合併直後の時期であり、混乱を極めた。

 本プロジェクトでは、看護専門家への被災後の支援活動の一環として、被災から約1年後、被災地自治体の保健師で被災当時活動に携わった方々に集まっていただき、当時の経験を語り、共有する機会をもった。
新豊岡市(被災後旧1市4町が合併)では7名の保健師(平成16年11月18日実施)、養父市では6名の保健師(同12月5日)に集まっていただき、「その時、一人の保健師としてどのように動いたのか」、個人的体験や気持ちなどを含めて記憶に残っていることから語っていただいた。

 保健師の方々の語りの様子からは、被災後1年経った今もなお、一人ひとりの中では様々な感情が渦巻き、当時のことが整理できていない状況が伺えた。特に養父市では、被災後保健師の間で当時を振り返り共有する機会は持ってきておらず、この場で初めてそれぞれお互いの部署での様子を共有していた。
また、災害時第一線で対応する基礎自治体の職員という立場から、発災直後は他の女性職員とともに炊き出しをしたり、役所にかかってくる様々な電話への対応が優先されたりで、保健師としての業務、要援護者の把握や対応等にすぐ取りかかれなかったなど、保健師として十分な役割が果たせたのかどうかについて、不完全な思いを抱いていることがわかった。
また、想定もしていなかった大きな被害に対して混乱したことから、この経験を今後に活かす必要を感じながらも、どこから行動を起こしてよいか分からない状況であることも分かった。

 そこで、本プロジェクトでは、被災後の保健師の活動実態を、語られた内容から整理し、その結果をお返しながら被災地保健師の間で今後のあり方を検討する機会として、平成17年8月7日、災害時保健師活動検討会を開催した。整理した結果の報告に基づいて、意見交換を行ったところ、被災地自治体保健師としては、災害発生直後の時期は特に、保健師としてというよりは、自治体組織の一員として動くことが、住民からも組織からも求められる現実が語られ、自治体職員としての保健師の立場の特徴が浮き彫りになった。
しかし同時に、その中でも保健師の役割と活動を明確にする必要性やこのような経験を記録に残し、次への備えにつながるよう、未経験の保健師に伝えていく大切さを確認した。 (報告者 牛尾)

 
災害時保健師活動検討会の様子 平成17年8月

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