災害看護 命を守る知識と技術の情報館 ユビキタス社会における災害看護拠点の形成
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兵庫県立大学大学院看護学研究科 21世紀COEプログラム
役立ちマニュアル:高齢者偏
災害時に避難所で高齢者の看護にあたられる皆様へ
備えの時期 災害発生初期 復旧・復興期
 

活動性の低下

 

 避難所の環境は、生活動作に障害を持つ高齢者にとって不自由である場合が多い上、被災後の避難も遅れがちであることから、通路や出入り口付近などに生活スペースが置かれることも多く、活動が制限されがちです。
 また被災後は、腰痛や膝痛などの訴えが増加するにもかかわらず、必要な治療やリハビリが継続できなくなる恐れがあります。これらの要因によって活動性が低下し、寝たきりを引き起こす危険性が高くなります。高齢者にとってはADL・IADLを維持し、活動性の低下を予防することが、その後のQOLを左右する非常に重要な援助となります。

  活動性の低下
 
     
 

災害後、高齢者の活動性を低下させる影響要因


避難所生活では身体を動かす機会が少ない
   
食事やトイレ以外にすることがない
   
避難の際に杖や自助具を紛失したため動こうにも動けない
   
精神的ショックや復旧活動の役に立たない無力感がある
   
周囲への気遣いや、我慢をし過ぎるためじっとしている
(戦中戦後に比べたらこれぐらい我慢しなくては…)
   
高齢者に適した衣服や履物の不足
   
生活リズムの乱れ、不眠など(活動性の低下→生活リズムの乱れ→不眠→日中の活動性の低下という悪循環)
 
     
 

アセスメント

1. ADL、IADL状況、一日の移動・活動の様子と困難状況
   
2. 骨・筋・関節系の疾患、症状、身体機能
   
3. 被災による骨折や打撲の有無

※自ら言わないこともあるので注意する

   
4. 避難所の環境、避難所内での動線
   
5. 精神状態、活気
   
6. 生活リズム
 
アセスメント
 
     
 

対処方法

1. 適切な避難場所の検討

1) 転倒の危険性に配慮した移動可能な状況に整備する
・フロア内に通路を確保する。
・荷物やコード類や布団の隙間などにつまづかないよう整理する、床に敷く段ボールや畳などは固定するなど
   
2) 身体活動性が低下している高齢者を把握し、必要に応じて専用の避難場所を確保し、場所を移す
   
3) 床での立ち座りが困難な高齢者には椅子を使用する
   
4) 必要時は行政、医療機関、介護保険機関、福祉機関、ボランティア団体等との連絡調整を行い、要援護高齢者にとって適切な施設への入院・入所を検討する
   
2. 患部への処置(疼痛・腫脹などに対して)

   
3. 自助具・補助具の確保と配布

対処方法
4. 身体活動性低下の防止

1) 日々の声かけによる活動の促進(近隣者の協力も含む)
   
2) 生活にリハビリの要素を取り入れる
(洗面や排泄時の歩行、散歩、布団の片付け、食事専用の場所を作って移動する、避難所フロアの掃除を行うなど)
   
3) 散歩・健康体操などの活動する機会の提供と実施
※特に避難所生活が長期化する場合には、定期的に体を動かせるよう計画し実施する
   
5. 精神的活動の低下防止

1) 日々の声かけ    
      対処方法
2) 心情の傾聴と受容  
     
3) 災害受容の促進  
     
4) 足浴やマッサージなどのリラクゼーションケアを取り入れる  
   
6.

看護師・保健師のアセスメントでは明確な問題が見出されないが、活動性の低下が改善しない場合


1) 専門的アセスメントの依頼   対処方法
     
2) 定期的巡回による健康相談やリハビリテーションの実施  
     
3) 避難所内で可能なリハビリテーションを確認し、継続できるようにする  
 
     
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