災害看護 命を守る知識と技術の情報館 ユビキタス社会における災害看護拠点の形成
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兵庫県立大学大学院看護学研究科 21世紀COEプログラム
役立ちマニュアル:高齢者偏
災害時に避難所で高齢者の看護にあたられる皆様へ
備えの時期 災害発生初期 復旧・復興期

食事について


 避難所で支給される食事は、高齢者には適さない場合があります。また災害時に義歯を紛失し、食事摂取に不自由をきたしていたり、災害によるストレスによって食欲がないことも見られます。このような状況から、被災後の高齢者は容易に低栄養状態に陥ったり、下痢などの消化器症状を起こす可能性があります。そのため、高齢者が摂取しやすい食事についての援助を行うことが重要です。また慢性疾患を持っている高齢者では、普段行っていた食事療法が継続できないこともあるので、さらなる注意が必要です。


高齢者が食べにくい配給食の例


おにぎりが硬い
   
弁当などが冷たく、食べると下痢をする
   

パンを好まない

   

脂っこい食事
   
肉類が多い
   
一般の成人と同量では多すぎる
 
高齢者が食べにくい配給食の例


アセスメント


1. 食事摂取状況、栄養状態
*配給食に飽きて摂取量が減少していないかについても注意する
*治療食を要する場合、配給食によって問題が起きていないか観察する
   
2. 義歯等も含めた摂食・嚥下能力
   
3. 排泄状況、消化器症状の有無
   
4. 摂取量と活動量のバランス
*過食傾向がみられることもあるので体重を測定する
 
アセスメント

  

対処方法


1. 高齢者ができるだけ栄養がとれるよう可能な範囲で工夫をする。行政やボランティアと連携を取り、配給食品の希望を伝える

1) できるだけ汁物をつける(インスタント食品の活用など)、配給食品を柔らかくする工夫をする(パンを牛乳やスープにひたすなど)、温める
   
2) 不足しがちなタンパク質(高齢者が摂取しやすい魚や豆類の缶詰など)や、野菜や果物の配給を希望する
   
3) 低栄養の恐れが高い場合は、高カロリー食品の補給などで予防する
※栄養補助ゼリーは水分も摂取でき、便利である
   
4) できれば食事提供者と連携し、「薄い味付け」「肉や油ものを減らす」「和食や麺類を取り入れる」などの希望を伝える
   
5) 同じようなメニューが続く場合は、梅干しや海苔などの差し入れを面会に来る家族などに希望する
   
2. 低栄養をきたしている場合は、病院や施設などへの入院・入所が必要かどうかを判断する
   
3. 食事療法が必要な高齢者は自己にて食事の調整ができているか把握し、必要時、治療食に準ずる食事が取れるように援助する
   
4. 食事を取りにいけない人には配食をする
   
5. 配食量が多すぎる場合は、「減らしてもらうよう申し出ること」「残しても良いこと」を高齢者に指導する。また配食者に対しては、高齢者に配食量の加減を尋ねてもらうように依頼する
   
6. 下痢をきたしている場合は、保温のため床マット、毛布、こたつ、あんかなどの保温用品が優先的に供給されるようにする
   
7. 義歯の不具合や歯牙の欠損などによって摂食に問題をきたしている場合は、歯科医師への診察依頼を考慮する
   
8. 避難所生活が長期化する場合は、外食に連れ出すことも考慮する



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