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子どもに対する心のケア


子どもたちの心は、災害によってもたらされた恐怖を伴って傷ついています。しかし、子どもは大人に比べて、自分の受けた心の傷を表現することが難しいという側面を持っています。一見、明るく元気に見えても、心を傷めていることに、気づいていきたいものです。また、災害の混乱のなかで、周りの大人たちは、子どもの気持ちを十分に聞く余裕を失っている可能性にも留意しなければなりません。

看護者には、子どもの気持ちを否定せずに傾聴し、また、子どもが疑問に思っていることに分かりやすく答えていくことが期待されます。このような働きかけは、被災体験を子ども達なりに理解し、心の整理を行う糸口となります。また、看護者は、子どもを取り巻く大人たちと協力して子どもが安心できる環境を調整することも必要です。この場合、子どもを取り巻く大人たちとして、親や学校の先生等がいます。また、安心できる環境としては、遊び場等の確保が有効でしょう。

周囲の大人たちは、子どもの心の傷にどのように接するべきか迷ったり、戸惑ったりすることも考えられます。そのような場合は、親や周囲の大人に対しても相談にのり、接し方について教育的な介入を行うことも必要となります。

子どもの場合の災害時のストレス反応とそれに対する対応は、右表の通りです。

ただし、このような兆候が長引く、または強い場合は、PTSD(Vol.1参照)の可能性もありますので、心のケアの専門機関へつなげる必要があります。


子どもに対する心のケア


子どもの災害のショックによるストレス反応


  子どもの症状 対応
1 内科的な問題がないのに、吐き気・腹痛・頭痛・めまい・息苦しい等の身体症状が強い。 訴えを否定したり、怒ったりせずに、お腹や胸をさする等して一緒にいること。
2 ちょっとした刺激に強く反応したり、パニックを起こす。 恐怖の出来事を思い起こさせるようなものが刺激になっていることが多い。一時的にその刺激を除く。
3 現実でないことが、目の前で起こっているかのように行動したり、話す。 あわてずに落ち着いて対応し、本人の感じている事は「違う」と否定せず受け止める。
4 無表情でボーッとしていたり、ほとんど話しをしなくなる。 怯えていることが多いので、接触や言葉かけを絶やさないようにする。「恐いんだね。だけど恐い事はもう終わったから、今は大丈夫」と繰り返し安心させる。
5 落ち着きがなくなり、イライラして暴れたり、しばしば反抗する。 怒りや興奮の背景にも恐怖があることが多い。怒らずに安心させること、話したいようならじっくり話を聞く。
6 今までできていたことができなくなる(急に赤ちゃん返りをしたような感じになる)。 怒ったり、叱ったりしない。

出典)David L Romo(1995):災害と心のケア,P86-87,アスク・ヒューマンケアP86-87の文章を表に改変。



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