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役立ちマニュアル:こころのケア
避難所での対応に困ったときに
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親しい人を亡くされた方へのケア


災害で、大切な人を喪失したことによる悲しみは、想像を絶するものであることに間違いはありません。
また、それは、悲しみの渦中にいる人を見守る人々にとっても、辛く苦しい体験です。看護者は、基本的には、そばに寄り添い、見守ることが大切とされています。無理に悲しむのをやめさせようとしたり、勇気づけたりする必要はありません。相手が気持ちをうち明けてきたら「本当に辛かったですね」と悲しみの感情を受容することが関わりの基本です。
混雑した避難所では困難かもしれませんが、静かで感情を表出できる場を設定することは、支援として非常に有効です。
死別の悲しみは、『ショックの時期』『怒りの時期』『深い悲しみの時期』『受け入れの時期』という4つの時期に区分され、各期を経過して、悲しみが癒されると言われています。各期に応じた支援の方法は右表の通りです。忘れてはならないことは、悲しみを受け入れ、立ち直っていくことには、その人なりの時間の経過が必要であることです。また、死別の悲しみに寄り添うことは、看護者にとっても大きなエネルギーを必要とします。したがってケアにあたる看護者自身のメンタルヘルスにも配慮する必要があります(詳細は、当冊子のシリーズ「看護者のための災害時心のケアハンドブックU」を参照下さい)。


死別の悲しみが癒されるプロセスと周囲の人にできること


時期 各期の特徴 対応

ショック

感覚が麻痺し、周囲の物事が急速に現実感を失う。「目の前が真っ暗になる」「体中の力が抜ける」等は、受け入れがたい出来事から自分を守るための自然な反応である。麻痺から覚めるとパニックが訪れる。泣き叫んだり、うめいたり、眠れなくなり、食欲を失う。 本人のそばにいて、そっと温かく見守る。種々の手続き等で本人ができないことは代行する。
重大な決断は、先に延ばせるように配慮する。

怒り

死を引き起こしたものへの怒り、理不尽な運命への怒り、命を救えなかったことへの怒りが襲ってくる。怒りとそれに伴う行動は、辛い悲しみに直面することへの猶予である。 怒りを非難したり否定しない。「怒るのは当然だ」と受け止め、本人が孤立しないように配慮する。

深い悲しみ

怒りを出し切った後で本格的な悲しみが訪れる。涙が止まらなくなったり、動くことさえ苦痛になり、他人を避ける。再び不眠や食欲不振、無気力に悩まされる。これは死という事実を受け入れるための準備のステップである。 「いつまでも悲しんでないで」等と言わない。一人で思う存分泣ける時間を作ってあげたり、ときには、そっとそばにいて悲しみを共にする。

受け入れ

死を悼む純粋な悲しみだけが残る。思い出すことに苦痛を伴わなくなり、悲しみから解放されていく。 亡くなった人についての思い出を共有する。

注意)それぞれのプロセスにかかる時間は人により異なります。
出典)出典)David L Romo(1995):災害と心のケア,P32-33,アスク・ヒューマンケア.

親しい人を亡くされた方へのケア



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