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兵庫県立大学大学院看護学研究科 21世紀COEプログラム
役立ちマニュアル:がん患者偏
緩和ケア
備えの時期 災害発生初期 復旧・復興期

痛みなどの苦痛な症状を取り除くケアを受ける


痛みはたえがたいものです。また、その痛みが病状の進行に伴って強くなったり、痛み以外にも身体がだるくなったり、食欲がなくなったり、息苦しく感じたり、様々な症状が出現します。そのために、仕事ができなくなったり、収入のことが気になったり、気分が憂鬱になり、漠然と不安になったり、突然イライラしたり、どうしてこんな目にあうのかという気持ちが起こったりします。これらは、あなたにだけに起こってくる状況ではありません。緩和ケアでは、患者様は、痛みなどの苦痛だけではなく、精神的な苦痛や心の痛みを抱えており、それらを包括的にケアをしていく必要があると考えています。患者様を全人的に理解し、様々な問題に対応したケアを行います。

[1]痛みを取り除く
緩和ケアでは、痛みを取り除くことを第一に考えて行われます。痛みそのものを対象とした治療を行い、患者様の痛みの訴えにはすぐに対応いたします。「痛みにすぐに対応しない医師は倫理的に許されない」とWHO(世界保健機構)は述べています。患者様の痛みは、取り除くことができ、そのための治療やケアを受ける権利があります。中には、取り除くことが難しい痛みの種類もありますが、それを緩和するための積極的なケアや治療を受けることができます。
まずは、がんの痛みは取り除くことができる症状であるということを知り、痛みを取り除くことで、日常生活を取り戻すことができ、前向きに過ごすことができることを理解しておいてください。
そのためには、患者様と一緒に段階的な目標を設定します。

痛みに妨げられない睡眠時間の確保

安静にしていれば痛みが消えている状態の確保

起立したり、身体を動かしたりしても痛みが消えている状態

(世界保健機関編,武田文和訳,1996.がんの痛みからの解放第2版,金原出版p40より)

患者様には痛みを表現してもらうことが重要となります。痛みの強さや痛みの状態を表現するための用紙が病棟で用意されていますので、それを用いてあなたの痛みを表現してください。
看護師は、患者様の痛みの訴えに耳を傾け、痛みの観察と評価を行い、薬剤の与薬量を医師と相談し痛みをコントロールしていきます。気分転換やマッサージを行ったり家族との時間を持つことで、痛みの間隔をやわらげる効果があります。医療チームに情報を提供して、このような痛みを感じにくくするケアを行うなど、症状のコントロールに必要なケアを行います。

痛みに対するお薬(モルヒネ)の誤解
痛みのコントロールには、モルヒネが使われることが多くあります。(従来、麻薬と言われているものです。)モルヒネはがんの痛みにとても有効であり、使う量に上限がないので、痛みが増強すれば、それにあわせて増量することができます。しかし、これまでの麻薬中毒のイメージやモルヒネの副作用に十分対応できなかった経験などから、モルヒネの使用が敬遠され、痛みが取れないで過ごしている患者様がおられます。
モルヒネは、がんの痛みに対して使用した場合には中毒はおこらないことがわかっています。また、副作用に対して、様々な薬や対処法が開発され、十分に対応できるようになっています。錠剤や1日1回の内服でよい薬やモルヒネの他にもいくつもの痛み止めがあります。その人の痛みに応じた鎮痛剤を提供できるようになっています。  まず、医師や看護師と痛みについて話し合い、痛みのコントロールを行うことがとても重要です。


[2]痛み以外の様々な症状を取り除く
痛み以外にも様々な症状をもちながら療養している場合があります。私たちは、これらをどのように取り除くかだけではなく、そのことがどのように日常生活やこころの面に影響をおよぼしているかを知り、患者様のケアを行います。
例えば…

食欲がない、吐き気がする、お腹がはる、息が苦しい、咳が止まらない、しゃっくりがとまらない、尿がもれる、尿が思うようにでない、身体がだるい、からだのあちこちがむくむ、何もする気がおこらない…など

このような症状に対しても、痛みと同様に、患者様と相談しながら、チームでケアを行います。こんなことは相談しても仕方がないと思わずに、どんな症状でもすぐに相談してください。私たちは、どんな症状が今後起こってくるのかを患者様に伝えて、患者様と一緒に対策を考え、そうなった時に困らないように準備をします。そうすれば、患者様もパニックを起こさず、おちついて対処できるようになります。悩みは一人で抱え込まないで是非相談してください。

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